少額訴訟の進め方|証拠がない状態でもできる?
もめごとを早期解決したい場合、少額訴訟を考える方もおられるかもしれません。
今回の記事では「少額訴訟とは何か」や「少額訴訟の進め方」などをご紹介します。
少額訴訟とは何か?
「少額訴訟」とは、速やかに争いごとを処理するために設けられた制度です。相手に60万円以下の金銭の支払いを求める場合に限って利用できます。原則としてその日に判決がでるため、通常の裁判よりも早期に問題を解決できます。
少額訴訟ができるケース
少額訴訟ができるケースは以下のとおりです。
・友人に貸していたお金が返ってこない
・会社から給料が払われない
・交通事故にあったが、相手がお金を払ってくれない
・賃貸の敷金が返ってこない
・商品を販売したが、未払いのままになっている
少額訴訟ができるケースの一部を取り上げました。どの場合も相手に60万円以下の支払いを求める場合にのみ利用できます。
少額訴訟の進め方
少額訴訟の大まかな進め方をご紹介します。
1、提出された訴状と証拠書類をもとに裁判所が受付と審査を行う
原告(訴えを起こしたい側)は、訴えたい旨を記載した訴状と、証拠書類を簡易裁判所に提出します。裁判所は提出された訴状と証拠書類をもとに、受理するか審査します。受理された場合は原告と被告(訴えられた側)に判決の期日の連絡が来ますので、それまで待ちましょう。
2、事前聴取と被告から答弁書を受け取る
裁判所の書記官が必要と思う場合、事前聴取をして事実関係の確認をします。被告側から言い分が書かれた答弁書を受け取り、書類を揃えます。
3、法廷にて審理がなされ、判決が出る
審理日当日は、原告や被告、裁判官が集まり審議します。双方の言い分や提出した証拠にもとづいて判決が出ます。
少額訴訟をしたくても証拠がない場合
少額訴訟をしたくても証拠がない場合もあります。たとえば、金銭の貸し借りなどは書面に残さず、その場でやり取りをしていたため証拠が残らないときなどです。もちろん証拠があった方が有利に進めることができますが、証拠がないからといって少額訴訟ができないわけではありません。
金銭の貸し借りの書面がなくても、少額訴訟を起こす前に相手に「お金を借りている」との旨を手紙に書いてもらったり、証人を用意したりすることで行えます。できる限り「お金を借りていた」という証拠を集めましょう。
まとめ
少額訴訟は複雑な手続きがあり、証拠がない場合は特に注意して進めていく必要があります。少額訴訟を円滑に進めるためにも、専門家に相談するのがおすすめです。
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